当院は、歯科治療の軸として「顎関節・咬み合わせ」を最重要視しております。
そもそも⼝腔内というものは、⼤前提として、上下の歯が咬み合って初めて機能します。
ですので、歯並びが悪かったり、上下の歯の高さがあっていなかったりすると、作業効率が格段に落ちてしまいます。
当然、歯科治療を求めて来院される患者様は、不具合のある部位の治療を求めていらっしゃいますが、その歯と噛み合う反対側の歯にも異常が⾒られる場合は、上下セットでの治療が必要になります。
さらに、左右でバランスをとることが必要ですので⼝腔内全体で治療を計画する必要があります。
そうなると、下あごと上あごの位置関係のかなめである顎関節が⾮常に⼤切になってきます。
顎関節の異常を改善、あるいは予防をせずに、広範囲の治療を行うと、長期的に安定しなくなり、再治療が増える場合があります。
マウスピースや⽣活習慣の指導を中⼼に補綴や矯正を併用して顎関節の長期的な安定を図ります。
顎関節(がくかんせつ)とは、上顎と下顎が接する部分で、顎の動きに重要な役割を果たします。顎関節は左右に1つずつ、計2つの関節で構成され、⼝を開けたり閉じたり、⾷べ物を噛んだり、話すために動く重要な関節です。
顎関節の構造
顎関節は、下顎⾻(下あごの⾻)と頭蓋⾻の一部である側頭⾻とが接する部分です。この関節は、以下の要素で構成されています。
関節円板
顎関節の動きがスムーズになるためのクッションの役割を果たします。
関節包
顎関節を包み込み、関節内の圧力を調整します。
靭帯
顎関節を安定させるために、⾻同士を繋いでいます。
咬み合わせとは、上下の歯がどのように接触するか、またその接触の仕方に関連する問題のことです。 顎関節に異常があると、咬み合わせの高さが変化していきます。理想的な噛み合わせは、上下の歯が均等に接触し、側方運動時に負担がかからない状態です。
上下の歯が正しい位置で咬み合っている状態。
上下の前歯が咬み合わない状態。
上顎が下顎よりも後ろに位置し、上の歯が下の歯の内側にかかる状態。
上下の⻭が左右にずれて、反対に噛み合ってしまっている状態。
顎関節症は、顎関節に何らかの異常が起きることによって引き起こされる症状の総称です。顎関節症の原因は、咬み合わせの異常、歯ぎしり、⾷いしばり、姿勢の悪さなど様々です。
症状としては、顎の痛みや、顎を開けるときの⾳、頭痛、肩こりなどが挙げられます。
顎関節症の治療法
顎関節症の治療法は、症状の程度や原因に応じて異なりますが、主な治療法には以下のような方法があります。
歯ぎしりや⾷いしばりを防ぐために、就寝中に装着することが推奨されます。
当院ではスプリントという名称で処方します
主に悪い⽣活習慣で顎関節に異常が起こる場合がほとんどです。⽇ごろの⽣活習慣を⾒直し、顎関節に負荷のかかる習慣を回避します。
顎関節に異常がある方は、歯列不正を伴っております。正しい顎位で矯正治療を行うことで、より正常な顎関節に近づけます。
院長による咬み合わせの調整を⾏い、負担を軽減します。
顎の筋⾁をリラックスさせるために、温熱療法やマッサージなどが行われることがあります。
痛みを軽減するために、鎮痛剤や抗炎症薬を使用することがあります。
当医院では特殊なスプリント(マウスピース)を使用して顎関節の調和を図ります。
このスプリントは10種類以上の製作方法があり、それぞれ患者さんの病態に合わせて使い分けていきます。
スプリントは完全オーダーメイド製で、同じものは一切存在しません。